●東電とニッソー

98年10月頃、あるお客様(以下Aさんとします)から相談を受けました。
それは、おたくで購入した蛍光灯がカタログ表記と比べて、電気代がかかり過ぎるのではとの内容でした。
簡単に説明すると、業界最大手「ニッソー」の蛍光灯がカタログ表記の最高2倍の電気を消費しているという事です。
今回問題になったのは60cm用2灯式の蛍光灯で、おそらく日本で最も多く流通している機種でしょう。
1日10時間30日間使用した場合の電気料金を電気料金の単価を1kWhあたり25円として計算して300円とカタログに表記してあります。
これはこの蛍光灯の消費電力を40Wとして計算されたものつまり一般家庭の100V電源を使用して0.4Aの電流が流れている計算となります。
しかし実際には0.65Aの電流が流れている為先の計算に当てはめると487円50銭、実に1.625倍の料金となってしまう計算になります。
(この辺を読んだだけで消費電力について、ある程度の知識がある人は何か違うなと感じると思います。以前に異議有りBBSでブラックマニアさんに指摘されて調べた結果事実関係が判り裏事情に付いてもある程度推測できましたので補足させていただきます。)


ここまで判れば後は簡単と思われるでしょうがAさんのクレーム処理としてのメーカーとの交渉は結構時間がかかりました。それは思わぬ伏兵が突然現れたからです。


その伏兵は東京電力足立支店の「T氏とS氏」です。
(必要が生じれば名前を公表しますが今は一応伏せておきます。)
この2人が0.65A流れていても請求する電気料金は0.4A分の300円だけであると書面で報告してきたのです。
(まずこの点に付いてがそもそもの間違いのはじまりで、蛍光ランプ部分のみの消費電力のみで計算すれば良いとするニッソー側の勘違いによる消費電力計算の説明を東電側が確認もせずに鵜呑みにしたようです。)

この時、先に応対したT氏は「有効電力」と「無効電力」の話を長々としてくださいました。
蛍光灯の場合、蛍光ランプだけでなく安定器の消費する電力までを含めて消費電力をもとめなければなりません。
今回の蛍光灯の場合0.65Aですから65Wとすると20Wランプが2本なのでランプが40Wで残りの25Wを安定器が消費しています。
お客様が実際に必要としているランプの分だけを「有効電力」残りの安定器の分を「無効電力」と呼び、「有効電力」の分だけを請求しているとの事です。
(有効電力と無効電力の話が非常にややこしいのですが、20Wランプ2本を発光させる為にランプと安定期が有効に消費する部分と、それに伴う発熱等で消費される部分が有効電力、それ以外のただ流れているだけで実際には働いていない部分が無効電力と定義されるようです。長々と説明してくれた割には重要な部分をはしょられた感じがあります。)

ここまでだけならば納得してしまいそうなものですが、このT氏はさらにこの「有効電力」と「無効電力」を各家庭にある消費電力計が判別できるというのです。
この「有効電力」と「無効電力」の話は何も蛍光灯に限った話ではなく白熱ランプや熱線ヒーター等の単純なもの以外のほとんどの電気製品に関係があります。
「有効電力」と「無効電力」の比率はその電気製品によって異なりますが、あの2本(3本)の線しか接続されていない消費電力計で判別測定できるというのです。

質問するのもばかばかしかったのですが、消費電力計の製造メーカーの大崎電気さんに一応確認をとりました。当然答えは「そんな能力はありません」です。

当方地元の営業所に問い合わせても足立のT氏の意見対して一応は身内なので完全批判はしないものの「何らかの誤解があるのでは?」との懐疑的なご意見でした。

それらを告げてもなお、「有効電力」と「無効電力」についての話を繰り返し、いつのまにか担当もT氏からS氏に交替し何やら難しい専門書のコピーを送ってくる始末。そんなこんなで数ヶ月の時間が経過しました。

いい加減うんざりしてきたので、東京電力本社に問い合わせてみました。
そこで「誰がそのような事を?」との質問をされましたのでおたくの身内である東京電力足立支店のT氏とS氏だと告げました。

その十数分後に
S氏から当然というか突然のお詫び?の電話が入り、今までの主張を間違いだと切り出してきました。いきなりの180度の方向転換の理由は6000Vで供給している大口契約者と混同したとの事、さんざん一般家庭の消費電力計の凄さを語ってきたくせに今更そんな言い訳通用しません。

ここまでの内容の通話記録と間違った(偽った)書類は全て保管してありますので東京電力さんの方で両氏に適切なペナルティを与えてくれない場合は公表も考えております。
(結論としては、ニッソーによる定格消費電力の計算違いと、それを確かめもせずに鵜呑みにした東電担当者が無責任発言をし、それを覆い隠す為に間違いを承知で一方的にこちらの主張を認めて平謝りした、というしまらない話でした。Web上で無知を曝け出した立場としては、この一連の流れで60cm用2灯式蛍光灯の定格消費電力表示が40Wから53Wに改定されただけでも、ある程度意義があったとでも思わなければやってられません。




これでやっとAさんの主張が認められてAさん所有の25本のライトは「ニッソー」に買い取って
いただきましたが、その後がいけません。
この長期に渡る交渉の間に同じような相談を持ちかけてきたBさんの物を引き取ってくれないのです。実は当店でも業務用として多数使用しているのですがそれに関しては問題外だそうです。業務用はともかく、同じお客様のAさんとBさんを差別しなければならない現状に大変困っています。

ニッソーのO氏曰く、
「Aさんは特別でBさん以降の事は知らない。」「勝手に消費者センターにでも言ってください。」との事でした。

ニッソーはこんな事もいっていました、
「カタログにしか今回のような表記はしていない。」「全ての人がカタログを見て購入する訳ではないので問題は少ない。」
つまりカタログを見ないで購入した人にはクレームを付ける資格はないという事のようです。

単に電気代がかかるだけではなく過電流による事故にもつながる話です。
実際、過去に同社の別の商品で、表記の間違いによると見られる出火事故が起きています。その時のメーカーの対応を記した写真入りの書類もありますので、その話についてはご要望があれば近いうちに紹介します。

ところで、みなさんのお宅の水槽設備は大丈夫ですか?


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